鉄色にさびた街路樹の梢 に雀の飛んでいる
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
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枝
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前後の文章を含んだ引用
......只わけもなく嬉しかった。ああ! 国へ帰りましょう。……お母さんの胸の中へ走って帰りましょう……自動車の窓から朝の健康な青空を見上げた。走って行く屋根を見ていた。鉄色にさびた街路樹の梢 に雀の飛んでいるのを私は見ていた。
うらぶれて異土のかたいとなろうとも 古里は遠きにありて思うもの……
かつてこんな詩を何かで読んで感心した事があった。 (十月×日) 秋風が吹くよう......単語の意味
雀(すずめ)
鉄色(てついろ・くろがねいろ)
雀・・・ハタオリドリ科の小鳥。人里近くに住み、ハトと同じくらいよく見られる鳥。背中は茶色に黒い班点があって、腹は白い。稲などの穀物を荒らす一方で、害虫もよく食べる。竹と対になり縁起の良いものとされ、画題や家紋となる。
鉄色・・・緑色がかった黒色。鉄の焼肌のような色。光沢が出るほど磨かれた鉄の色ではなく、黒金(くろがね[=黒っぽい状態の鉄])のような色。
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(サルスベリの枝)曲がりくねった百の手を天に差し出す
福永 武彦 / 草の花 amazon
幹の中途からいきなり八方へ炸裂したように、苛立たしさ剥き出しの枝
古井 由吉 / 弟「古井由吉自撰作品 2 水/櫛の火 (古井由吉自撰作品【全8巻】)」に収録 amazon
茂るがままの枝は、それらの薔薇の木の上へのさばって屋根のようになっていた。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
一枚も残らず葉を振い落した五六本の桐の木が、星の光りを仰ぎつつ妙な枝ぶりを躍らしている。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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赤い花がクリスタルの小さい一輪ざしに飾られていた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
空の青が透いて見えるような薄い脆い花弁
大岡 昇平 / 花影 amazon
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