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(その後自殺する彼との恋愛)私は、出会ったときすでに電球の切れかけていた彼の心の部屋に飛び込んでいった 蝶々 だ。慰めにはなったとしても、 闇 にきらきらと昼の残像を持ち込み、ますます混乱させただけだった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:14% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......ていた疲れを、止める役目はまるでできなかった。彼の人格の中でかなりの部分を占めていたもの、私には魅力に映っていた暗いものに、真の理解を向けることはできなかった。私は、出会ったときすでに電球の切れかけていた彼の心の部屋に飛び込んでいった蝶々だ。慰めにはなったとしても、闇にきらきらと昼の残像を持ち込み、ますます混乱させただけだった。 だから、夢に彼が登場するときはいつも、今の私が昔の彼に会うことができたという設定になっているのだろう。今の私なら多少は、きらめき以外のものを、楽しい静かな時間......
単語の意味
蝶(ちょう)
・・・1.鱗翅目(りんしもく[=ガやチョウなど])の昆虫でガ以外のものを総称。四枚の大きな羽を羽ばたかせひらひらと昼間に飛ぶ。止まった時の羽を直立して閉じる、口先がらせん状になっているなどガと区別する。ただし、生物学的には明確な違いはない。主に昼間活動する。ひらひらと飛ぶ様子は死者の魂に結び付けられることもある。古名で「かわひらこ」という。
2.紋所の名。1の蝶をかたどったもの。
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恋というよりもまず、とにかく目を引いた。
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これを飲めば、女は鎖が解けたみたいにれるさ。
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