その他の虫の表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ポプラの幹に止まっていた硬い殻を持った虫が、風で強められた雨に飛ばされて、流れる水に逆らって進もうとしている。《…略…》街灯に照らされたその背中を、最初ガラスの破片と見間違えた。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
麦藁のようなカマキリが、老いさらばえた躰(からだ)を引きずって、のろのとろ歩く
内海 隆一郎 / 街の眺め amazon
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
熱した油で水滴がはじけたような暑苦しい蝉の合唱
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団〈上〉 amazon
蟬の鳴き声が立体にびっちりと貼りついて
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
こんなにふしぎな蝶を見たことはなかった。 弓弦 のように引きしぼった大きな羽も、ゆたかに柔らかく 膨らんだその腹部も全身、銀色なのである。ただ二本の触覚だけが絹糸のように白かった。それはなぜか、ぼくは若い 踊子 を──頭に白い羽毛をつけ、銀粉を全身にぬって片脚をかるく上げて、今、空中に飛び上ろうとする美しい踊子を想わせた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
どこからともなく蜜蜂の羽音が聞こえてくる。先生の部屋で聞いた羽音の名残りなのか、ただの耳鳴りなのか区別がつかない。しかしそれはどんなにか細く微かでも、それることなく真直ぐ鼓膜を突き抜けてゆく。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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