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やっと出した声が、誰もいない灰色の道路に反響して、冷えた空気を揺らした。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:67% 作品を確認(amazon)
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こだま・やまびこ・反響する
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......も通っていない大通りで、信号だけが空しく赤になったり青になったりを繰り返していた。私たちは信号を無視して、赤い光の中を歩いた。「夜、少し冷えるようになったね」 やっと出した声が、誰もいない灰色の道路に反響して、冷えた空気を揺らした。「うん。おれ、冬の夜の匂い好き。はやく冬になんないかな」「でも、雪が降るとサッカーできないよ?」「おれら、雪でもやるよー。去年それやって、すっごい風邪ひいたけど......
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「君の、名前は?」 その声は、こだまとなって夜の山に響く。虚空に繰り返し問いかけながら、すこしずつ小さくなっていく。 やがて、無音が降りてくる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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巨大な滝壺の中にでもいるような物凄いノイズ音のシャワー
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
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