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気丈に振る舞う彼女は、一段と悲壮感が漂って見える。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:90% 作品を確認(amazon)
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つよがる・つよがり
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前後の文章を含んだ引用
......杏子の声がする。「おにぎり作りましたから……暑いし、うちで休んで下さい」 雪見は慌てて玄関に出た。「杏子さん、そんなに気を遣わないで」「うん、いいの、いいの」 気丈に振る舞う彼女は、一段と悲壮感が漂って見える。「妹が来て助けてくれてるから。ね、休んで」「そう? じゃあ……」 雪見はリビングに取って返して義父を誘った。彼はしばらく唸り声だけの鈍い返事を繰り返していたが、......
単語の意味
悲壮(ひそう)
悲壮・・・悲しい結果が予想されるのに、勇ましいこと。悲しい状況の中でも頑張っているさま。
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悲しみを紛らせるために、わざと乱暴な言い方をしている
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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(心の渇き、誰にでもいいから抱かれたい)あゆみは大きな欠落のようなものを内側に抱えていた。それは地球の果ての砂漠にも似た場所だ。どれほどの水を注いでも、注ぐそばから地底に吸い込まれてしまう。あとには湿り気ひとつ残らない。どのような生命もそこには根づかない。鳥さえその上空を飛ばない。何がそんな荒れ果てたものを彼女の中に作り出したのか(。《…略…》)彼女はその致命的な欠落のまわりを囲うように、自分という人間をこしらえてこなくてはならなかった。作り上げてきた装飾的自我をひとつひとつ剥いでいけば、そのあとに残るのは無の深淵でしかない。それがもたらす激しい乾きでしかない。《…略…》その無は定期的に彼女のもとを訪れてきた。《…略…》そんなとき、彼女は誰でもいい誰かに抱かれないわけにはいかなかった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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