この表現が分類されたカテゴリ

前後の文章を含んだ引用

......にされたのだから、「不幸があった」のは当然ではないかと人は言うかもしれない。不幸がなければ、いまごろは大海をゆうゆうと泳ぎまわっているはずだ。　しかし、たとえば鯛なんかは、同じ釣りあげられた不幸を背負いながらも、魚屋の店頭で満足そうに横たわっているではないか。その姿は、なんの不満もないように見える。目元も優しく微笑んでいるし、全身が幸福感に包まれている。塩鮭の孤独感などどこにも見当たらない。　鮭は生まれた場所に戻ってくる性質があるという。しかしよく考えてみれば、生まれた場所に戻らなければならない事情などありはし......

単語の意味

姿・形・容・態・躰・體・軆・骵（すがた）

背負う（せおう・しょう）

鯛（たい）

満足（まんぞく）

不満（ふまん）

姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・１．身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
２．身なり。容姿。
３．目に見える、人の形。人の存在。
４．物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
５．物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]

背負う・・・１．運ぶべき物や人などを、背中にのせる。
２．苦しい仕事や重い責任などを引き受ける。

鯛・・・タイ科の海魚の総称。狭義には真鯛（まだい）を指す。真鯛は、味もよく桜色で縁起のよい魚として、めでたい時に用いる。

満足・・・１．自分の思い通りになって、不満がないこと。これ以上注文のつけようがないこと。申し分がないこと。
２．十分なこと。完全なこと。

不満・・・満足できないこと。また、そのさまやそういう気持ち。不満足。