ワンタンの屋台に首をつっこんで、まず支那酒をかたぶけて、私は味気ない男の旅愁を吐き捨てた。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:10% 作品を確認(青空文庫)
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失恋・恋人と別れる
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前後の文章を含んだ引用
......流して私を抱こうとしている。これも他愛のないお芝居なのか、さあこれから忙しくなるぞ、私は男を二階に振り捨てると、動坂 の町へ出て行った。誰も彼も握手をしましょう、ワンタンの屋台に首をつっこんで、まず支那酒をかたぶけて、私は味気ない男の旅愁を吐き捨てた。 (四月×日) 街の四ツ角で、まるで他人よりも冷やかに、私も男も別れてしまった。男は市民座と云う小さい素人劇団をつくっていて、滝ノ川の稽古場に毎日通っているのだ。......
単語の意味
旅愁(りょしゅう)
味気無い(あじけない・あじきない)
首・頸・頚(くび)
旅愁・・・旅先で感じる心細さやもの寂しさ。
味気無い・・・面白味や魅力がなくて、つまらない。味わいが少なく、風情に乏しい。
首・頸・頚・・・1.頭と胴体をつなぐ細い部分。頸部(けいぶ)。また、「頭」そのものを指す場合もある。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
2.1に似た役割を果たす部分や似た格好の部分。衣服の襟(首にあたる部分)。「びんの首」「セーターの首」など。
3.免職や解雇することをあらわす。首を切るという意味から。
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失恋・恋人と別れるの表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
2人で恋のさなかに見たいろんなこと、なま温かい夜の感触、送ってもらう朝焼けの道で、寝ぼけた頭でタクシーから見た、あのオレンジに染まったビル街の美しさ、それから涙、熱い手のひら、そういうものの強い香りを、思い出させたかった。まるで恋の末期に、ふられそうな女がそう思うみたいに必死で。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
奈世のいなくなった部屋は、もともとは僕が一人で住んでいたにもかかわらず、妙にがらんとして、彼女のぬけがらがそこらじゅうに落ちている、雑然とした状態だった。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
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「幸せだった分、いまがつらい……」
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
(熱いペニスを口に差し込まれて)焼けた石のように舌をただれさせる
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
唐突な動作で唇を吸われる。歯を割って舌が入ってくる。口と口をつないでできる限りのことをしようと、しばらくもみ合うような動きになる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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