唇には蜂蜜 ほどの甘みのある片笑い
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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微笑み・薄笑い
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前後の文章を含んだ引用
......しく、一度ちょっとドアの蔭へ顔を引込ませ、今度改めてドアを公式に開けて入って来たときは、胸は昔のごとく張り、据 り方にゆるぎのない頸つき、昔のように漂渺とした顔の唇には蜂蜜 ほどの甘みのある片笑いで、やや尻下りの大きな眼を正眼に煙らせて来た。眉 だけは時代風に濃く描いていた。復一はもう伏目勝 になって、気合い負けを感じ、寂しく孤独の殻 の中に引込まねばならなか......
単語の意味
甘味(あまみ・かんみ)
甘味・・・味覚のひとつで、あまい味。あまい食べ物。あまさの程度。
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微笑み・薄笑いの表現・描写・類語(口・顎のカテゴリ)の一覧 ランダム5
微笑は霧のようなものに変り
安部 公房 / 他人の顔 amazon
彼の少し窪んだ両眼の下の暗い 暈 のある辺りには、かすかに微笑が浮かんでいた
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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「口・顎」カテゴリからランダム5
独仙君の山羊髯 を伝わって垂涎 が一筋長々と流れて、蝸牛 の這った迹 のように歴然と光っている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
「笑う・笑み」カテゴリからランダム5
吉川英治 / 治郎吉格子
無理矢理に微笑を作ろうとしたが、微笑のかわりに、心ならずもひとすじの白い 泪 が眼からあふれ、泪は司祭の頰をゆっくり流れた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
子供のようににこっと笑って
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
絶えず張りつけたような笑いを浮べ
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
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