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隣のテーブルのひとたちの殴りたくなるようなくだらない世間話
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:63% 作品を確認(amazon)
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雑談・世間話・とりとめのない会話
カフェ・喫茶・飲食店
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前後の文章を含んだ引用
......も、その勢いが呼吸できてないことだけはわかる。この街にはなく、道ゆくひとの目にもない。TVのなかにも、デパートの中にもどうもないようだ。そこで成長してきたのだ。隣のテーブルのひとたちの殴りたくなるようなくだらない世間話をききながら。 過激なセックスの中にそれがあると思いながら彼は日常にそれをとりいれて人生の重みに溶けていく。 私はそこに飽きて、祭壇を幾つもつくってそのなかに自......
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雑談・世間話・とりとめのない会話の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かの話が思いがけなく色々の方へ移って行った。
小林多喜二 / 蟹工船
大人が心底何気なく楽しめる会話は今この場で生まれる新鮮な会話の泉ではなく、相手の言葉の意味を聞き取り違えないように注意を払う必要もなく、気の利いた返しが素早くひらめく必要もない、ある程度自分の予測通りに会話の筋道が運ぶ、テレビで聞いたか他の人といったん話題にしたかした手垢のついた古いニュースだ。内容に集中しなくて良いときに初めて私たちは会話のキャッチボールを楽しめる。結局はいつも食べなれている家庭の味を、一番おいしいと感じるように。ありきたりのテーマをテーブルの真ん中に差し出し、なんら目新しくないそれを一人一人が順ぐりにくちばしで突つく。
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
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カフェ・喫茶・飲食店の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雰囲気勝負の喫茶店は高い
朝井 リョウ / 僕は魔法が使えない「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(レストラン)間接照明のミニマルな内装で、ガラス製の棚に無数のワインボトルが横倒しに陳列されている。それが、オイスター・ホワイトとダーク・ブラウンを基調にした空間の、 瀟洒 なアクセントになっている。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
(ウエイトレスに)南京鼠 の匂いでもしそうな汚いエキゾティシズムが感じられた。そしてそれはそのカフェがその近所に多く住んでいる下等な西洋人のよく出入りするという噂 を、少し陰気に裏書きしていた。
梶井基次郎 / ある崖上の感情
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「店・施設」カテゴリからランダム5
(店内は)客ではち切れんばかり
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
(果物屋)生き生きとした果実の青くさい 匂いが満ちていた。明るいライトに照らされてぎっしりと並ぶ鮮やかな赤やオレンジや黄がまぶしくて、南国にいるようだった。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
「声・口調」カテゴリからランダム5
声はテレビ漫画のロボットの音声によく似ている。音節の一つ一つを区切って発音するような、どこか鼻声のような……。
阿刀田 高 / 甲虫の遁走曲(フーガ)「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
尻上りの侮辱した調子で抑 えつけた。
小林多喜二 / 蟹工船
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