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木村の容貌ようぼうはしばらくの間に見違えるほど refine されて、元から白かったその皮膚は何か特殊な洗料で底光りのするほどみがきがかけられて、日本人とは思えぬまでなめらかなのに、油できれいに分けた濃い黒髪は、西洋人の金髪にはまた見られぬような趣のある対照をその白皙はくせきの皮膚に与えて、カラーとネクタイの関係にも人に気のつかぬ凝りかたを見せていた。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:85% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......の流れがこう変わって来ると、葉子は始めてどろの中から足を抜き上げたような気軽な心持ちになって、ずっと木村を見つめながら、聞くともなしにその話に聞き耳を立てていた。木村の容貌ようぼうはしばらくの間に見違えるほど refine されて、元から白かったその皮膚は何か特殊な洗料で底光りのするほどみがきがかけられて、日本人とは思えぬまでなめらかなのに、油できれいに分けた濃い黒髪は、西洋人の金髪にはまた見られぬような趣のある対照をその白皙はくせきの皮膚に与えて、カラーとネクタイの関係にも人に気のつかぬ凝りかたを見せていた。 「会いたてからこんな事をいうのは恥ずかしいですけれども、実際今度という今度は苦闘しました。ここまで迎いに来るにもろくろく旅費がない騒ぎでしょう」  といってさすが......
単語の意味
趣(おもむき)
底光り(そこびかり)
白皙(はくせき)
金髪(きんぱつ)
黒髪(くろかみ)
容貌(ようぼう)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
・・・しっとりと落ち着いて、心惹かれる特徴や雰囲気。そのものがもっている、自然とかもし出される(いい)雰囲気。ずいぶん昔のものなのに、手入れがされているさま。風情(ふぜい)。
底光り・・・奥深いところにあって、目だって表面に出てこない光。またはそう光って見えること。うわべだけの輝きではなく、そのものが持つ本質的な光。
白皙・・・肌の色の白いさま。
金髪・・・金色の髪の毛。ブロンド。
黒髪・・・黒くてつやのある美しい髪。
容貌・・・貌(かお)の容(かたち)。顔かたち。顔つき。「容」は、訓読みで「かたち」と読める。「貌」は、訓読みで「かお」と読める。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
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