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くねくねと曲がる道を、まるで先の見えない自分の人生のようだと感じながら、進んでいた。緩やかに下っていくところなどはさらに似ていた。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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冴えない、ぱっとしない人生
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......た道を西へ向かってひたすら歩いた。 一人きりの自宅で膝を抱えていることもできず、家を飛び出していた。落ち着かなかったのだ。 国道四十八号の細い歩道を黙々と進む。くねくねと曲がる道を、まるで先の見えない自分の人生のようだと感じながら、進んでいた。緩やかに下っていくところなどはさらに似ていた。 自分が向かっている先がどこであるのか、そこで気がついた。 岡の霊園、父の墓だ。 大きなカーブがつづいた。曲がりきる前で、唐突に向こう側から車がやってきたりする......
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冴えない、ぱっとしない人生の表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
いつまでつづければいいのだろう、うさん臭い、ありきたりな、もっと僕にはとくべつな、気が、男はありったけの呪詛の言葉を並べてみたいのだったけど、こういうときのこの気持ちをさらに高ぶらせる種類の言葉の用意がどこにもないので、追いかけてもからからと音がするばっかりで、まるで役に立たない字づらの残りかすにまで人生を笑われてるようだった。
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
心配などあるわけがない。自分のこんな人生に、守るものもない。
中村文則 / 教団X amazon
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(人生の気付き)暗闇 の中で窓がほんのちょっと開いて光が入ってきたような感じだった。ちょっとだけ高くから見るとぐんと角度が変わって映る景色を見たようだった。突然にせまって見えてきたその人生の風景は私の今まで思っていたよりずっと生々しく、雑多で、こわかった。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
死ぬ瞬間まで一分の隙 を見せずに身構えていなければならないような境遇にいながら、なぜ生きようとしなければならないのだろう。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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