僕はもう一度唇を重ねに行った。今度は自然と舌を絡ませていた。彼女の歯並びを確認し、舌の動きを追っているうちに、もう何がなんだかわからなくなってくる。ただ気持ち良いという感覚だけが今の僕だった。
乾 くるみ / イニシエーション・ラブ ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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キス・口づけ
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前後の文章を含んだ引用
......って一度唇を離した。鼻で息をしたらそれが相手の顔にかかると思って、僕はその間中、息を詰めていたのだ。 目を開けると、彼女と視線が重なり、そこに暗黙の了解を得て、僕はもう一度唇を重ねに行った。今度は自然と舌を絡ませていた。彼女の歯並びを確認し、舌の動きを追っているうちに、もう何がなんだかわからなくなってくる。ただ気持ち良いという感覚だけが今の僕だった。 彼女の腕が僕の首の後ろに回っている。僕も彼女の腰に手を回している。そのまま僕たちはきつく抱き締め合った。お互いの胸を押し付け合う形となり、彼女の身体の柔らかさ......
単語の意味
歯並(はなみ)
歯並・・・歯の並んだ具合。歯並び。
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(二つの影)二つの頭はひとつになり、たがいをむさぼり合う音が聴こえてきた。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
過ぎていく時を防ぐように重ねられた唇は離れなかった。
石原 慎太郎 / 行為と死 (1967年) amazon
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肉体的には、キスを交わし、せいぜいその周辺を行きつ戻りつした程度でしかない
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
おだやかな、時間をかけた、散歩でもするような交合
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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