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......いう代物か全く知らず、クッキーだのお茶だのを用意した楽しいこたつに入って、二人と一緒に観はじめた。　はじまって五分もすると、私は「こりゃまずい……」と思った。　それは姉と妹の映画で、そのすべてのノスタルジーが個人の過去を超えた普遍的なイメージで、これでもか、これでもかと波のように押し寄せてきた。姉妹が二人共、子供であるとても短い期間、その時に目に映った風や光の至福の色がそのままに描き出されていた。　私はその時、実際に真由のことを思い出したりはしていなかった。　幼かったころ、家族三人で高原にいったことや、かやの中で怪談話をして寄りそって眠ったこと、真由の細......

単語の意味

至福（しふく）

至福・・・とっても幸せ。これ以上ないほどの幸福。