着物の上からゾクゾクと寒さが刺し込んできて、雑夫は皆唇をブシ色にして仕事をした。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:12% 作品を確認(青空文庫)
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寒い・冷気・凍える
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......にも、沈む! が、谷底にはすぐ別な波がむくむくと起 ち上ってきて、ドシンと船の横腹と体当りをする。 オホツック海へ出ると、海の色がハッキリもっと灰色がかって来た。着物の上からゾクゾクと寒さが刺し込んできて、雑夫は皆唇をブシ色にして仕事をした。寒くなればなる程、塩のように乾いた、細かい雪がビュウ、ビュウ吹きつのってきた。それは硝子 の細かいカケラのように甲板に這 いつくばって働いている雑夫や漁夫の顔や手に......
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