(夜、)杉林のなかに炭焼小屋があって、白い煙が切り立った山の闇を匍 い登っていた。
梶井基次郎 / 闇の絵巻 ページ位置:49% 作品を確認(青空文庫)
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けむり
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前後の文章を含んだ引用
...... 下流の方を眺めると、溪が瀬をなして轟々 と激していた。瀬の色は闇のなかでも白い。それはまた尻 っ尾 のように細くなって下流の闇のなかへ消えてゆくのである。溪の岸には杉林のなかに炭焼小屋があって、白い煙が切り立った山の闇を匍 い登っていた。その煙は時として街道の上へ重苦しく流れて来た。だから街道は日によってはその樹脂臭い匂いや、また日によっては馬力の通った昼間の匂いを残していたりするのだった。 橋......
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けむりの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雨竜(あまりょう、中国の想像上の竜に似た動物)のような細い煙り
夏目 漱石 / 草枕 amazon
着物の裏地のような煙
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
朝の煙が光を透して、紫の羅(うすもの)のように柿の枝にまつわる
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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濃い白い煙が、縷々(るる)と、香炉の煙のように、一すじ立ち昇る
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
遠い沖で小さい漁船が火事を起こして、まるで篝火(かがりび)でも焚いているように真赤に燃え上がっているのが見えました。
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
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