彼は走りはじめた。私は小走りでついて行った。 不思議と 爽快 な気分だった。わくわくする感じ、自分が別のリアリティに入り込んだ気分、久々にこれを味わえただけでいいと思った。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:55% 作品を確認(amazon)
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胸が弾む・心躍る
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前後の文章を含んだ引用
......見ていた。暗くのびる、細い影を見ていた。「はやく。」 弟は立ち上がった。「うん、行ってみよう。」 私も立った。「神社って、坂の上の?」「そう、急がなくちゃ。」 彼は走りはじめた。私は小走りでついて行った。 不思議と爽快な気分だった。わくわくする感じ、自分が別のリアリティに入り込んだ気分、久々にこれを味わえただけでいいと思った。「朔ちゃん、はやく、はやく。」 薄暗い坂道を駆け登って行く弟は、もう不安な顔をしていなかった。だからといって狂信的な顔というのでもない。 道端で見る、お地蔵さん......
単語の意味
爽快(そうかい)
爽快・・・爽(さわ)やかで快(こころよ)いこと。気分が晴れ晴れして、気持ちがいいこと。
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子供のようにわくわくしている。
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若年の得意さを隠しきれない輝きを顔に上せて話した
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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