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あの人は誰だったんだろう。とまた思った。あの、どこか 懐かしい……遠くで、知っている、見たことがある……あの面影。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
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面影
忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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......合いの店に顔を出したら飲んじゃってね、こんなに遅くなっちゃった。悪かったね、騒がせて。」「絶妙のタイミングだったんだから。」 私が言い、弟はうなずいた。 じゃああの人は誰だったんだろう。とまた思った。あの、どこか懐かしい……遠くで、知っている、見たことがある……あの面影。 私は幽霊なんて見たことはないが、私の脳が私の記憶のはざまから錯覚の映像を紡ぎだすことはあるかもしれない……と思っている。私の記憶から消えているだけで、あの人は......
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あなたのお母さんが、昔みたいな表情で笑ったりすると、くらっとすることがあるの、長い時間の重みを感じるのね。《…略…》まるで旗がひらひらとはためくように、母の顔の中で過去と未来がいれこになって、まぶしく混じりあうことがある
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
そこに写っている三つばかりの幼児の面影から、アトリエに眠っていた少女の印象をたぐり出そうとするのであったが《…略…》どうにもつなぎ合せようのないはめ絵のように、ぴったりしないのであった。
横山 美智子 / R夫人のサロン「静かなる奔流 (1947年)」に収録 amazon
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
その名前にもはっきり聞き覚えがある。しかし記憶はなぜかひどく漠然としてとりとめがなかった。彼が手で探りとれるのは、事実らしきもののいくつかのあやふやな断片だけだった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
確実に記憶の棚に入っていてその棚がどこにあるのか分かっている。しかし引き出しが引っかかって開かない。出てきそうで出てこないもどかしさに頭の中身を引っかき回したくなる。
七尾 与史 / 死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) amazon
風景が時の襞(ひだ)に吸い込まれた風化する
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
表情が思い出せない。印象だけだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
どうしても、覚えのある気はするが、記憶をつかむ努力に疲れて、眼を反 らした。
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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つかみどころがなくぼやけていく記憶の頼りなさ
川端 康成 / 雪国 amazon
病気のせいか、脳味噌のほうも半分分厚い半透明のビニールをかぶったようで 焦れったくなる。
向田邦子 / かわうそ「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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