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何の気どりもなく、てらいもない店
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:61% 作品を確認(amazon)
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店・建物の佇まい・外観
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前後の文章を含んだ引用
......をながめて、私たちは、「これは、いいぞ」 なまつばを、のみこんだものである。〔金谷〕の初代主人は、伊賀牛の味覚を全国にひろげた大功労者だそうな。 それにしても、何の気どりもなく、てらいもない店ではある。 古びた、落ちついた二階座敷へあがると、道をへだてた向うに黒い瓦屋根がつらなり、道を通る自動車の音すらきこえない。 牛肉が、はこばれてきた。 赤い肉の......
単語の意味
衒う(てらう)
衒う・・・自分の知識や才能のすごさを、言動にちらつかせる。得意になって示す。ひけらかす。
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砂浜の小さな破船のような茶屋
林芙美子 / 新版 放浪記
まるでやる気のないそば屋があった。 店頭の食品サンプルは、すっかり陽にやけて色あせ、ザルソバにも天丼にもうっすらとホコリがかぶっている。
東海林 さだお「タコの丸かじり (文春文庫)」に収録 amazon
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陽炎(かげろう)のなかにトタン屋根もぎらぎらと漣(さざなみ)のようにさわいでいる。
和田伝 / 沃土「和田伝全集 第2巻」に収録 amazon
この小さい、蝦蟇(がま)がつくばったような平家(ひらや)
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
外観と同じく、離れの内部もやはり寒々としていた。ダイニングキッチンと書斎兼寝室の二部屋しかないのだが、狭さよりも味気なさの方が目立っていた。家具はどれも安物で、壁紙はくすみ、廊下は気味の悪い音を立てて軋んだ。また呼び鈴だけでなくあらゆるものが壊れるか、壊れそうになっていた。トイレの小窓にはひびが入り、勝手口のドアノブは半分取れかけ、食器戸棚の上にあるラジオは、いくらスイッチを押しても鳴らなかった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
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