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高架を走る電車が、赤黒い夕陽をそのガラス窓に反射させていた。寒風に乗って 虚空 を飛んで行く何かの燃えかすみたいに映った。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:9% 作品を確認(amazon)
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夕日・西日
電車・汽車
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前後の文章を含んだ引用
......乗せていて、そのたびに上げた手を中途半端に浮かせたまま、烈しい落日へと歩を進めて行った。耳と鼻が、ちぎれそうに冷たく痛かった。仕舞屋の屋根屋根のずっと向こうで、高架を走る電車が、赤黒い夕陽をそのガラス窓に反射させていた。寒風に乗って虚空を飛んで行く何かの燃えかすみたいに映った。 邦彦は、いったい葬式の費用というのは、いくらぐらいかかるのだろうかと考えてみた。もうどんな形式も必要ない、出来る範囲の最低の線で、母を埋葬するしか方法はないと......
単語の意味
虚空(こくう)
霞(かすみ)
寒風(かんぷう)
夕日・夕陽(ゆうひ)
霞・・・1.遠くにある山などの前に、帯状の煙りのようなものが見える現象。春の朝などによくある、遠くをはっきり見えなくさせる雲のようなもの。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
2.目に白いものがかかったようになって、ものがぼんやりと見えること。翳み(かすみ)。
寒風・・・冬に吹く寒い風。
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
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塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。
太宰治 / 走れメロス
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汽車は目まぐるしいほどの快速力で走っていた。
有島武郎 / 或る女
私は揺れの音とリズムの中で静かに目を閉じて
吉本 ばなな / 新婚さん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
汽車が尾を引いて木霊する
福永 武彦 / 風のかたみ amazon
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車が大きく大きくカーブしている。右側にぐんぐん引っ張られる体を、愛子はそのままにした。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
ただ小さな蒸気船が石油くさい波を立てながら右往左往しているきり
堀辰雄 / 旅の絵 amazon
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道が暗いのでハーモニカを吹きながら家へ帰った。
林芙美子 / 新版 放浪記
ゆっくりと、天空は動く。月の光が薄闇に射してくる。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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