霊的な気配の表現・描写・類語(オカルトのカテゴリ)の一覧 ランダム5
そのときふと部屋の中に第三者の存在を感じた。僕と五反田君の他に誰かがこの部屋の中に存在しているような。ぼくはその体温や息遣いやかすかな臭いをはっきりと感じることができた。でもそれは人の気配ではなかった。それはある種の動物が引き起こす空気の乱れのようなものだった。動物、と僕は思った。そしてその気配は僕の背筋をはっとこわばらせた。僕はさっと部屋を見回した。でももちろん何も見えなかった。そこにあるのはただの気配だけだった。空間の中に何かがもぐりこんでいるような硬質な気配。《…略…》その動物もやはりじっと息を殺してどこかの空間にうずくまっていた。そしてやがて気配が消えた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
このカテゴリを全部見る
「オカルト」カテゴリからランダム5
一種の掏摸(すり)めいた手品
河野 多恵子 / 魔術師「河野多恵子全集〈第3巻〉」に収録 amazon
あの子は、行方不明の人とか亡くなった人の持ち物からいろいろな情報を引き出せたんです。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
霊魂なんて所詮、焦立たしさと口惜しさの塊りみたいなもの
河野多恵子 / 最後の時 amazon
同じカテゴリの表現一覧
オカルト の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ