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彼は七〇年代の後半を坂道に置かれたボウリング・ボールのように破局へ向けて急速に転り落ちていった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:49% 作品を確認(amazon)
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堕落する・破滅する・転落する
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......には宿命のように耳だにがとりついていたし、年のせいで一日に二十回はおならをした。妻が公園のベンチの下からつれて帰ってきた時にはまだ若いきちんとした雄猫だったが、彼は七〇年代の後半を坂道に置かれたボウリング・ボールのように破局へ向けて急速に転り落ちていった。おまけに彼には名前さえなかった。名前のないことが猫の悲劇性を減じているのかそれとも助長しているのかは僕にはよくわからなかった。「よしよし」と運転手は猫にむかって......
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堕落する・破滅する・転落するの表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
匂いまで女給になりきってしまった私
林芙美子 / 新版 放浪記
彼は七〇年代の後半を坂道に置かれたボウリング・ボールのように破局へ向けて急速に転り落ちていった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
生ける屍のような毎日を鄙(ひな)びた田舎の旧家で送る
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
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(未来を変えられない)一年前の自分をなぞることしかできない。 一年後の未来は、ここに確かに見えている。だが、それは真夏のアスファルトに浮かぶ逃げ水のように、どんなにしても触れることができない。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
今はこれでいい気がする。でも同じところをぐるぐるまわっているようにも思える。《…略…》ときどきこうした迷路に入ると何もかもが遠く外側のことに思えて実感や喜びや苦痛が失われる。 私の悲しみも、私の美学も、箱庭の中で展開するだけだ。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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