水中では鼓膜が濡れるから、どんな叫び声もくぐもって聴こえる。
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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よく聞こえない・不明瞭な音
水中・海底
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前後の文章を含んだ引用
......ゃんぼちゃんと波の立つ音に耳を澄ます。ああ、また水が来たのか。水がなんだというのだろう。濡れたり、浮いたり、息ができなくなったり。静かなものではないか。なにしろ水中では鼓膜が濡れるから、どんな叫び声もくぐもって聴こえる。 顔にもろに波のしぶきがかかり、飛び起きると、水はもうベッドの高さすれすれまできていて、波が立つたびシーツがぬれて色が変わってゆく。手も脚も冷たい水で徐々にびし......
単語の意味
くぐもる
叫ぶ・号ぶ(さけぶ)
くぐもる・・・声がこもる。声が物の影から出てきたようにハッキリしない。
叫ぶ・号ぶ・・・1.何かを訴えるために、大きな声を出す。大声を発する。大声で言う。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
2.世間に向かって強く主張する。強く訴える。
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(両耳から声を掛けられて)まるでボーリング・レーンの端からスプリットの7ピンと10ピンに話しかけられてるみたいだった。
村上 春樹 / 1973年のピンボール「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
耳をすませてみる。しかしどんなに聴いても、単語がひとつも拾えない。分かるのは日本語だということだけだ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
彼が看護婦と何事か話している声が聞こえた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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澄み渡った水底の砂利が銀のように碧玉のように沈んでいる
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
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海一面、三角波の頂きが白いしぶきを飛ばして、無数の兎があたかも大平原を飛び上っているようだった。
小林多喜二 / 蟹工船
一めん波が菱立 って来た
岡本かの子 / 渾沌未分
雪の飛沫 から小さな虹が輪になって出滅する。
岡本かの子 / 河明り
海は気むずかしく荒れて
林芙美子 / 新版 放浪記
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「――おいでなさい」 と、蟠 りのある調子で迎えた。
宮本百合子 / 伸子
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