泣き疲れた目には、両親の死を知って以来の憔悴のあとがありありと残っていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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瞳の潤い・なみだ目
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前後の文章を含んだ引用
......つまでも忘れなかった。 ジャリーラとは、翌日連絡が取れて、やはりしばらくスカイプで話をした。フランス語も上達していて、そのことを褒めるといつものように喜んだが、泣き疲れた目には、両親の死を知って以来の憔悴のあとがありありと残っていた。 彼女は、なぜ自分だけが生き残ってしまったのかと、その意味を考えることに苦しんでいた。あの時なぜ、自分一人で逃げてきてしまったのか。なぜイラクに留まるという父の......
単語の意味
憔悴(しょうすい)
憔悴・・・不安や病気、疲労が原因でやせ衰えること。やつれること。
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涙目・瞳の潤いの表現・描写・類語(目・瞳のカテゴリ)の一覧 ランダム5
涙もろい一面を見せてハンカチで目頭を押さえた。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
瞳の上を覆う角膜はいつも涙をためたように光っている。
岡本かの子 / 巴里の唄うたい
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「目・瞳」カテゴリからランダム5
まだ、目が闇に慣れていない。瞬くと、瞼に残ったスタンドの光がにじむ。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
さも不思議そうに中有 を見やっていた。
有島武郎 / 或る女
「泣く」カテゴリからランダム5
膝の上に、ぽたぽたと涙の滴が垂れていたが、俯いたままのその顔は、ただ紅潮した頬が覗くだけだった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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