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季節らしさのこもった夕暮なり。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:91% 作品を確認(青空文庫)
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夕方
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前後の文章を含んだ引用
......ている。久しく西瓜も食べた事がない。 ふっと、田舎へ帰りたい気がする。赤い袴 をはいた交換手らしい女が三四人で私の前をはしゃぎながら行く。大正琴の音色がしている。季節らしさのこもった夕暮なり。金さえあれば旅行も出来よう、この季節らしさが口惜しくなって来る。いつまでも、仕事探しで、よろよろと、二十歳の私の青春は朽ちてゆくのかもしれない。漂うに任せての生......
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夕方の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
三階の旅館は日覆をいつの間にか外 した。 遠い物干台の赤い張物板ももう見つからなくなった。 町の屋根からは煙。遠い山からは蜩 。
梶井基次郎 / 城のある町にて
夕方の町を歩いて行った。月はまだ低く、澄んだ 群青 の空に輝いていた。西空にまだかすかに、あまい赤が残っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
暮れの街の沈んだ色彩のなかで、暗い渋みを帯びた金色のコートを着た二人の娘はまるで燈台のようだ。
椎名 桜子 / 家族輪舞曲(ロンド) amazon
ビルの影がのびて、通りを斜めに切断する。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
夜の闇が附近いちめんに密集して垂れ下がって来ているような静けさ
横光 利一 / 睡蓮 amazon
遥かの山の空はまだ、夕焼けの名残の色がほのか
川端康成 / 雪国 amazon
星なのか飛行機なのかわからない小さな光が夜空に散らばっている。
朝井 リョウ / 燃えるスカートのあの子「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
晴れ上がった空がインド藍をぼかして、水っぽい光を見せる
石森延男 / コタンの口笛・第2部 amazon
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