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二十年の間も繋 ぎッ放しになって、沈没させることしかどうにもならないヨロヨロな「梅毒患者」のような船
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
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船・ボート
変わり果てる・面影がない
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前後の文章を含んだ引用
......でマンマと何拾万円が手に入る蟹工船、――彼等の夢中になるのは無理がない。 蟹工船は「工船」(工場船)であって、「航船」ではない。だから航海法は適用されなかった。二十年の間も繋 ぎッ放しになって、沈没させることしかどうにもならないヨロヨロな「梅毒患者」のような船が、恥かしげもなく、上べだけの濃化粧 をほどこされて、函館へ廻ってきた。日露戦争で、「名誉にも」ビッコにされ、魚のハラワタのように放って置かれた病院船や運送船が、......
単語の意味
沈没(ちんぼつ)
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船・ボートの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(夜の海で)船は風に逆らい、黙って闇へ突き進む。それは何か大きな怪物のように思われた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
急流の川がその上に筏を長々と浮べさせて押し合いながら荒々しい海の方へひしめき合って流れてゆく
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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変わり果てる・面影がないの表現・描写・類語(状態・状況のカテゴリ)の一覧 ランダム5
むかしをしのばせるものは、何ひとつ残っていない。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
すっかり様変わりしてしまって、昔を 偲ぶ 縁 すらなかった。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
すぐさま発進した。運転手がクラッチを急激に離したためか、甲高い音を立てて車は一度前のめりになった。けれど、すぐさま体勢を立て直し、喚くようなエンジン音とともに走っていった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
「なおさないと損するわよ。」 「多分ね。でもね、ポンコツ車と同じなんだ。何処かを修理すると別のところが目立ってくる。」
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
材料の半分は所蔵家という地中に埋没されている
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
見るだけでひりひり痛くなるようなとげ
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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