水色に澄んだ秋の空が、気が遠くなるほど高く晴れ上がる

空が晴れ上がって、外は嘘のような秋日和

空が秋らしく青空に澄む日には、海はその青よりやや温い深青に映った。

しかし初秋の夜空に浮かんだ月はくっきりと明るく、この季節特有の内省的な温かみを持っていた。《…略…》その穏やかな自然の光は、人の心を癒し鎮めてくれる。澄んだ水の流れや、優しい木の葉のそよぎが、人の心を癒し鎮めてくれるのと同じように。

秋の名残をとどめたまっすぐな白い雲だ。

気持の良い九月の日曜日だ。夏はもううまく思い出せなくなった古い記憶みたいにどこかに消え失せていた。

下界は地とすれすれに、もやが立ちこめて秋ふけた感じだ。

稲田が秋風に吹かれてさらさら動く声に、耳傾けては胸を轟かせた

梢に、どうしてのこったかたった一枚、真赤な楕円形の朽葉がひらひら動いていた。それが透明な二月の碧空の前に、ぽちりと滴った血のように美しく見える。

秋の星座をうつしたしづかな湖水