月が金色の油をといたように光る
林 芙美子 / 林芙美子文庫〈〔第9〕〉松葉牡丹 作品を確認(amazon)
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月
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頂上から空を見上げると、月は驚くほど間近に、そして荒々しく見えた。それは激しい歳月に肌を 蝕まれた粗暴な岩球だった。その表面に浮かんだ様々なかたちの不吉な影は、生命の営みの温もりにむけて触手をのばす癌の盲目の細胞だった。月の光はそこにあるあらゆる音をゆがめ、意味を洗い流し、心のゆくえを惑わせていた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
新月がキラキラと、紋章のように輝いている。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
さらに幾夜かがあった。中隊を出る時三日月であった月は、次第に大きさと光を増して行った。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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灼熱する太陽がかれの背後から強姦者のようにおそいかかる
大江 健三郎 / われらの時代 amazon
(駕籠の中から見る月)真黒な 梢 の上に出ている月が駕籠にあわせて西へ西へと動くように見える。その月の色は 凄まじかった。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
澄みきってなめらかな玻璃(はり)のような青空
加賀 乙彦 / フランドルの冬 amazon
(日食)きらきらとした太陽の銀盆が半分欠けているような、何か頼りない寂しさが四辺から迫って来た。
森田 たま / もめん随筆 amazon
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