レコードはどれも古く盤面は傷だらけだったが、少くとも無価値ではなかった。音楽は思想ほど風化しない。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:79% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
音楽
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......棚の隣りにはやはり作りつけの飾り棚があり、そこには六〇年代中期に流行ったタイプのブックシェルフ・スピーカーとアンプとプレーヤーがセットされていた。二百枚ばかりのレコードはどれも古く盤面は傷だらけだったが、少くとも無価値ではなかった。音楽は思想ほど風化しない。僕は真空管アンプのパワー・スイッチを入れ、でたらめにレコードを選んで針を置いてみた。ナット・キング・コールが「国境の南」を唄っていた。部屋の空気が一九五〇年代に......
ここに意味を表示
音楽の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ジャズが騒狂な渦の爆発の響を送る。
岡本かの子 / 巴里祭
二組が歌うのは「ひとつの朝」。去年の三年生も歌っていたから耳にしたことがある。緩やかに始まってだんだん力強くなっていく合唱らしい壮大な曲だ。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
一歩一歩の歩みもはばかられるほどに静かな家だった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
指にかけられた八寒嘯
吉川英治 / 八寒道中
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ