細かい粒の揃った丸っこい字を丹念に書く
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......のこんだ馬鹿だ。自分の馬鹿さをいやに堂々と云い現す腕がある」 全くそうだと思い、繰り返し繰り返し素子の手紙を読み、伸子は愉快に笑った。その日の気分によって素子は細かい粒の揃った丸っこい字を丹念に書くかと思うと、駄々っ子のように、手紙の末に行くほど大きな字を乱暴に書きなぐってよこすこともある。表面大層心得たらしくあるが、彼女のしんは情に脆い、親切な、正直者で......
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彼が書く数字の形が好きだった。4は丸みを帯びすぎてリボンの結び目のようだし、5は前のめりになって今にも躓きそうで、どれも整っているとは言い難かったが、どことなく味があった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
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鉛筆を、ひたすらに動かす。 炭素粒子が、紙の繊維に吸着していく。描線が重なり、白かったスケッチブックがしだいに黒くなっていく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
守屋の台詞は大部屋の空気を正確に言い当てていたし、「お祭り感覚」も決して的外れな指摘ではなかった。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
髪の毛がちらばったような、果敢(はか)ない、細い、鼻糞のような文字
谷崎 潤一郎 / 雪後庵夜話 amazon
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