大きなとうもろこしの木がほとんどいちめんに植 えられて、さやさや風にゆらぎ、その立派 なちぢれた葉 のさきからは、まるでひるの間にいっぱい日光を吸 った金剛石 のように露 がいっぱいについて、赤や緑 やきらきら燃 えて光っているのでした。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜 ページ位置:70% 作品を確認(青空文庫)
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とうもろこし
露(つゆ)
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前後の文章を含んだ引用
......てきて、もういまは列 のように崖 と線路 との間にならび、思わずジョバンニが窓 から顔を引っ込 めて向 こう側 の窓 を見ましたときは、美 しいそらの野原の地平線 のはてまで、その大きなとうもろこしの木がほとんどいちめんに植 えられて、さやさや風にゆらぎ、その立派 なちぢれた葉 のさきからは、まるでひるの間にいっぱい日光を吸 った金剛石 のように露 がいっぱいについて、赤や緑 やきらきら燃 えて光っているのでした。カムパネルラが、 「あれとうもろこしだねえ」とジョバンニに言 いましたけれども、ジョバンニはどうしても気持 ちがなおりませんでしたから、ただぶっきらぼうに野原を見た......
単語の意味
日光(にっこう)
金剛石(こんごうせき)
日光・・・日の光。大陽光線。
金剛石・・・ダイヤモンドの和名。天然で最も硬い物質。硬度10。4月の誕生石。
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