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車内はむせるように暑くて、涼しげに飛び去ってゆく景色とかみあわなかった。頭がまひしたようで、うまく考えられなかった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
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頭が働かない
車窓からの風景
夏
暑い・蒸し暑い
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前後の文章を含んだ引用
......。2年間。」「なぜ今、帰ってきたの? 別にいいんだけど。」「私にもわからないわ。私は残ろうと思ってたのにね。人間ってなかなかきちんと何かを決められないわね。」 車内はむせるように暑くて、涼しげに飛び去ってゆく景色とかみあわなかった。頭がまひしたようで、うまく考えられなかった。だから、「クーラー弱いね。」 と言ってクーラーを強くした。冷気がふたりの膝小僧をさらした。「楽しかったの。ボストン。ちょっと憂鬱で、きれいで。落ちのびてゆくには......
単語の意味
景色(けしき)
景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。
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死んだ鯖の目玉のように澱んだ頭の中
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
眠りの澱みから鈍く覚めきれない頭
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
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車窓からの風景の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
車が、走り出す。街がすべり出す。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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全てのものがうだってしまいそうな真夏の午後のひと時
石坂洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
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暑い・蒸し暑いの表現・描写・類語(気温のカテゴリ)の一覧 ランダム5
胸元に湿って貼りついたTシャツを引っ張って、風を通した
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
(七月もなかばを過ぎた暑い晩)湿った熱気が腐れ 藻 のように体にまとわりつく晩だった。
浅田次郎 / 角筈にて「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
こう暑くては猫といえどもやり切れない。皮を脱いで、肉を脱いで骨だけで涼みたいものだと
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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「気温」カテゴリからランダム5
こう暑くては猫といえどもやり切れない。皮を脱いで、肉を脱いで骨だけで涼みたいものだと
夏目漱石 / 吾輩は猫である
「夏」カテゴリからランダム5
彼は汽車の窓から 飽かず外の景色を眺めて来た。盛夏の力というようなものが感ぜられ、彼は近頃に珍しく元気な気持になった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
よく晴れた夜空を覆い尽くすように、巨大な菊型の花火が炸裂した。手を伸ばせば届きそうなほどの近さだった。光の玉が一瞬のうちに視野いっぱいにまで広がってゆく。きらきらとした火の粉が今にも顔面へ降りかかってきそうだった。横に目をやると、浅倉佐知子が瞳を大きく開けて空を見つめていた。花火が赤や緑へと色彩を変えるたびに、菊や滝が空一面に広がるたびに、浅倉の頬は様々な色に変化していった。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
考えをふるい落とそうとするかのごとく激しく頭を左右に振る
久米 正雄 / 学生時代 amazon
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
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自動車がフィルムの影のように音もなく走り去る
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
二人は並んだ顔が景色に透けて、車窓を夜と共に走ってゆくのを見つめ合った。
吉本ばなな / うたかた「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
風がマストに当ると不吉に鳴った。
小林多喜二 / 蟹工船
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