朝の膳の上には白い味噌汁に高野豆腐に黒豆がならんでいる。何もかも水っぽい舌ざわりだ。

ご飯と味噌汁と漬物だけの簡素なものとはいえ、あつあつの炊きたてを三人で食べる味はまた格別

焼きたてのパンと挽きたてのコーヒーの香りが朝食をしらせてくれる

ロシアの貴族のように（午後二時頃の朝餐（ちょうさん））が生活の習慣になっていた

「朝食」と銘うっているだけに玉子料理が多かった。

六百八十円のサービスランチ

添加物、保存料を一切使用していないお惣菜

八人の女が、猿のように小さな卓子を囲んで、箸（はし）を動かせる。

解けて柔らかくなっている冷凍食品

（食パンは主食）ではなぜ日本人が、食パンなかんずくトーストをば、半分に切らないで、あまつさえ厚切りにして、そのまま食卓に供するかといえば、それはわれわれにとって、食パンが主食だからだ、と私は考える。日本人にとっての主食というものは、原則的にある程度のボリュームがあって、おかずとは切り離して、そのものだけを独立的に口にいれてもぐもぐ噛んで食べよ、とこういう風に私たちは小さい時から教わるわけである。