冬の夜の静けさだけが続く歩道の 長閑 さは、簡単に自分から抵抗力を奪い、心地いいあきらめの渦に引きずりこもうとする。あれには負けても仕方がないと認めてしまえば楽になるのかもしれない。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
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諦める
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前後の文章を含んだ引用
......じていたはずなのに、人混みを抜けると、それはそれで物足りなさを感じてしまう。案外、疎外という感覚は孤独と同じくらい歩くうえでの支えになるものなのかもしれない。 冬の夜の静けさだけが続く歩道の長閑さは、簡単に自分から抵抗力を奪い、心地いいあきらめの渦に引きずりこもうとする。あれには負けても仕方がないと認めてしまえば楽になるのかもしれない。それに逆らい、適切に傷つきながら冷たい道を汚れた靴で歩いた。 久しぶりに青山からメールが入っていた。劇団を去る時の騒ぎを思い出し、また罵られるのではないかと憂鬱......
単語の意味
長閑(のどか)
冬の夜(ふゆのよ)
冬の夜・・・冬の、ひっそりとした寒い夜。
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