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(電話が切れて、)手の中に残された死んだ受話器を、しばらく黙って見つめた。農夫が日照りの季節に、ひからびた野菜を拾い上げて眺めるみたいに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 作品を確認(amazon)
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電話を切る・終話
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単語の意味
日照(にっしょう)
手の中(てのなか)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
日照・・・日の光が地上を照らすこと。
手の中・・・手の平の中。手の平。手の内。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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電話を切る・終話の表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
わたしは、ツーツー音が聞こえないように、先に受話器を置いた。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
切れた電話を耳に当てたまま立ちすくみ、断続する機械音を聞いている。首のあたりの太い血管を通り抜けていく血の音も聞こえる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(賑やかな場所からに電話が切れる)電話を切る。 寒々とした吹きさらしの場所にひとりとり残された気がする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
降りしきる雪の中に薄れて行って、やがてはかき消すように見えなくなってしまった。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
剣は馬の上で風車のように廻転した。
横光利一 / 日輪
「電話」カテゴリからランダム5
ぷつんと電話が切れた。あまりにも唐突な切れ方だった。受話器を置いたのではなく、指でスイッチ・ボタンを押したのだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
とても穏やかな声だったけれど、まるで井戸の底から響いてくるように聞こえた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
まるで発作のたかまりの究極で、生命の糸が引きちぎられるかのように、ぷつんとその電話は切れた。そしてあとには漂白されすぎた下着のような暖かみのないがらんとした沈黙だけが、残った。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
受話器にじっと耳をあてていた。耳が受話器にはりついてとれなくなってしまうんじゃないかという気がするくらいしっかりとだ。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
ポケベルが鳴った。いい加減に帰ってこい。そう聞こえた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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