幹子と話し込んでいたら気がまぎれた。このハプニングが楽しいことにすら思えてきた。 それですっかり興奮して、まるで災害に襲われてほんの一晩、異常な状況のなか徹夜で集まっているひとたちみたいに高揚した様子の私たちは、夜中までダイニングテーブルでTVも見ずにビールと菓子で過ごしてしまった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:67% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
気がまぎれる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......らしくいろいろな推理をしてみせた。痴情のもつれ説とか、娘がやくざとつきあって売春、とか前の男がサラ金で工面をたのまれた……とかとにかくそんな説をいくつでも考える幹子と話し込んでいたら気がまぎれた。このハプニングが楽しいことにすら思えてきた。 それですっかり興奮して、まるで災害に襲われてほんの一晩、異常な状況のなか徹夜で集まっているひとたちみたいに高揚した様子の私たちは、夜中までダイニングテーブルでTVも見ずにビールと菓子で過ごしてしまった。 それから幹子が先に二階に上がって寝て、私は風呂に入って湯上がりにまだ居間でコーヒーを飲んでいた。 暗くして、小さな音で深夜番組を見ていた。 二時はまわっていた......
ここに意味を表示
気がまぎれるの表現・描写・類語(安心するのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「安心する」カテゴリからランダム5
僕は死んだようにぐっすりと眠っていた。僕は本当に眠りの中枢に達していたのだった。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
妃殿下の如く優雅な気分で
高森 和子 / 母の言いぶん amazon
同じカテゴリの表現一覧
安心する の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ