TOP > 感覚表現 > 印象 > 儚い(はかない)・もろい
これほど美しく、かつはかなく、風の吹くままに舞い散り、ほんの一瞬、香を放ち、永久に消え去っていくこの花が「大和魂」の典型なのか。日本人の魂はこのようにもろく、滅びやすいものなのだろうか。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 ページ位置:73% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
桜
儚い(はかない)・もろい
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......終われば、彼らはまた新たなる力と満たされた心を持って、日々の仕事へ戻っていくのだ。このようないくつもの理由から、桜はわが日本民族の花となったのである。 ならば、これほど美しく、かつはかなく、風の吹くままに舞い散り、ほんの一瞬、香を放ち、永久に消え去っていくこの花が「大和魂」の典型なのか。日本人の魂はこのようにもろく、滅びやすいものなのだろうか。第十六章 武士道はなお生き続けるか◆武士道が営々と築き上げた活力 日本に荒波のように押し寄せてきた西洋文明は、すでにわが国古来のあらゆる教義の痕跡を拭い去ってし......
単語の意味
香(こう)
永久(えいきゅう・とわ・とこしえ)
香・・・かいでいい匂いがするもの。いい匂いがする物質(香料)を練り固めたもの。火をつけて煙を立ちのぼらせて、香りをたたせるもの。ねり香。お香。
永久・・・いつまでも変わらず続くこと。永く久しい(=時間が経過している)こと。
ここに意味を表示
桜の表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
夜気にうなだれた八重桜が夢のようにほの白く咲く
海音寺塩五郎 / 武道伝来記 amazon
私の仕事初日を祝うかのように桜の花が咲き
野崎 幸助「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)」に収録 amazon
桜の花が雲に似てむらがり
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
このカテゴリを全部見る
儚い(はかない)・もろいの表現・描写・類語(印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
泡雪のようなたよりないものである
林 芙美子 / 浮雲 amazon
うたかたの泡 よりはかない
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「春」カテゴリからランダム5
大根の花も莢 になっている時分であった。
岡本かの子 / 東海道五十三次
彼女の視線が宙をふらつき、何を追っているのかと思えば、風で散った桜の花弁が舞い、落下する経路を眺めているのだと分かる。遊泳し、舞い落ちるそれは最終的に三人の中間あたりの地面に落ち、それぞれの視線がそこに集まった。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
少しずつ、庭の桜が開いていく。二階の窓から、庭木の緑の中のピンクの分量がじょじょに増えてゆくのを毎日見ているだけで楽しい。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
「印象」カテゴリからランダム5
泡雪のようなたよりないものである
林 芙美子 / 浮雲 amazon
(ピークを過ぎる)春の庭のように勢いよく咲き誇り、それを過ぎると急速にしぼんでいった
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
梶井基次郎 / のんきな患者
同じカテゴリの表現一覧
春 の表現の一覧
印象 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ