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本当にいつになったら、世間のひとのように、こぢんまりした食卓をかこんで、呑気 に御飯が食べられる身分になるのかしらと思う。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:12% 作品を確認(青空文庫)
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生活苦・貧しい暮らし(日々)
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前後の文章を含んだ引用
......ですか、一円で戴きましょう。」 私は二枚の五十銭銀貨を手のひらに載せると、両方の袂 に一ツずつそれを入れて、まぶしい外に出た。そしていつものように飯屋へ行った。 本当にいつになったら、世間のひとのように、こぢんまりした食卓をかこんで、呑気 に御飯が食べられる身分になるのかしらと思う。一ツ二ツの童話位では満足に食ってはゆけないし、と云ってカフエーなんかで働く事は、よれよれに荒 んで来るようだし、男に食わせてもらう事は切ないし、やっぱり本を売って......
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わずかな仕送りのお金で貧乏しながら、歌のレッスンに通っていた
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
うす寒い空気と壁があるだけで、台所にも、一粒の米粒すらなさそうである。
吉川英治 / 治郎吉格子
乞食を笑いつつ乞食よりもおとれる貧しき生活
林芙美子 / 新版 放浪記
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浮き草のように流れ漂うような暮らしぶり
半村 良 / 雨やどり amazon
いつも夕暮れの中にいるようだ、寂寥たる日々
村上 龍 / 恋はいつも未知なもの amazon
改めてソファにひっくり返り、昼近くまでうとうとする。十一時になると起き出して顔を洗う。歯磨きの白いしみの飛んだ曇った鏡に、三十八歳の職のない男のむくんだ顔がうつっている。空気が 澱み、時間まで腐ってしまいそうだ。
向田邦子 / マンハッタン「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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