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宮沢賢治 / いちょうの実 ページ位置:2% 作品を確認(青空文庫)
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夜明け
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前後の文章を含んだ引用
そらのてっぺんなんかつめたくてつめたくてまるでカチカチのやきをかけた鋼 です。 そして星 がいっぱいです。けれども東 の空 はもうやさしいききょうの花 びらのようにあやしい底光 りをはじめました。 その明 け方 の空 の下 、ひるの鳥 でもゆかない高 いところをするどい霜 のかけらが風 に流 されてサラサラサラサラ南 のほうへとんでゆきました。 じつにそのかすかな音 が丘 の上 の一本 いちょうの木 に聞 こえるくらいすみきった......
単語の意味
底光り(そこびかり)
桔梗(ききょう)
底光り・・・奥深いところにあって、目だって表面に出てこない光。またはそう光って見えること。うわべだけの輝きではなく、そのものが持つ本質的な光。
桔梗・・・秋の七草のひとつ。日当たりのいい山野に生え、五つに割れた青紫色の花が咲く。
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月影が空にはりつくような夜明け
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
(朝焼け)夜の闇 は暗く濃く沖のほうに追いつめられて、東の空には黎明 の新しい光が雲を破り始める。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
ふと、眼を 開いた時にはいつか、 四辺 は青味勝ちの夜明けになっていた。星はまだ姿を隠さず、数だけが少なくなっていた。空が柔らかい青味を帯びていた。それを彼は慈愛を含んだ色だと云う風に感じた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
夜が少しずつあけはじめてきた。今まで闇の塊だったこの囲いにもほの白い光がかすかに差しはじめた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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