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吉川英治 / 治郎吉格子 ページ位置:70% 作品を確認(青空文庫)
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よく見る・じっくり見る・凝視
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前後の文章を含んだ引用
......と待てよ」 「なあに?」 「てめえ、この金を、どこから持って来たんだ」 そういった仁吉の掌 は、落せば爆発する火薬玉でも乗せたように、百両の封金をふたつの手に持って、蚤 の顔を調べるような眼で、封の目や、紙の手摺 れなどを、じっと見つめていた。 「どこから持って来たッてんだよ、この金を。――ま、ちょっとそこへ坐れ。訊かねえうちは、受けとれねえ」 お仙は、......
単語の意味
蚤(のみ)
蚤・・・ノミ科の昆虫を総称。人や家畜の血を吸い、安眠を妨害したり、ペストなどの病原菌を媒介したりする小さな虫。後ろ足が発達していて体のおよそ60倍の高さを飛ぶことができる。雌は雄より大形。
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それを見ていると私は息が詰って来るような気がした。
梶井基次郎 / 交尾
近視の眼を細くして見ていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
このみすぼらしい女に、番頭は目を細めて値ぶみを始めたのか、ジロジロ私の様子を見ている。
林芙美子 / 新版 放浪記
私が彼を見つめ続けるのが当然かのように、私の視線を浴びて
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
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ピアノをやめることを惜しいとは思わなかったの? あと一歩というところまで行ったのに」 ミュウはその答えを逆に求めるように、すみれの目をじっとのぞき込んだ。深くまっすぐな視線だった。その一対の瞳の底では、急流の中のよどみのように、いくつかの無言の流れがせめぎあっていた。それらの流れが巻き起こしたものが、本来の場所に落ちつくのにいくらか時間がかかった。 「余計なことをきいてごめんなさい」とすみれは謝った。 「それはいいのよ。ただわたしにもまだうまく話せないだけ」
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
火事にでもあったあとのように眼をじっとして
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ
鏡でも見るようにつくづくと見た。
島崎 藤村 / 嵐 amazon
この世の裏側に無理やり連れてこられた囚人のようにあたりを見回す
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
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