TOP > 人物表現 > 思考・頭の中の状態 > 頭から離れない
TOP > 人物表現 > 記憶 > 耳に残る・音声を覚えている
悟郎から聞いた話は、不思議な呪文のようになって、その後のわたしの頭の中をいつまでもぐるぐるとまわり続けた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:88% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
頭から離れない
耳に残る・音声を覚えている
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
...... わたしは洟をすすり上げた。悟郎はそのことに気づかなかったふりをしながら、そっとわたしから手を離し、「シャワー、浴びてくる」と言った。16 受容するということ 悟郎から聞いた話は、不思議な呪文のようになって、その後のわたしの頭の中をいつまでもぐるぐるとまわり続けた。 いったい幾度、わたしはあの話を思い出したことだろう。鉛筆と消しゴムの話。一人の女にどうしようもなく溺れ、とても愛していたはずの妻や子供と別れた直後、あろうこと......
単語の意味
捥ぐ(もぐ)
捥ぐ・・・引っぱったりねじったりして、ちぎる取る。もぎる。
ここに意味を表示
頭から離れないの表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
頭の中は尾畑守誘拐事件のことで一杯だった。何か他のことに気を取られていても、いつも思念の内側に捜査記録の断片がスルリと忍び込んでくる。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
(喪服のことが頭から離れない)そのうち身体中が、喪服喪服喪服喪服もふく……っていう感じに埋めつくされた。喪服が、何か不気味な生物のように次々交尾して、繁殖していったんだ。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
耳に残る・音声を覚えているの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
厭(いや)な言葉が瘡蓋(かさぶた)のようにこびりついて離れない
高井 有一 / 夜の蟻 amazon
光代はうっすらと積もった雪に足跡をつけながら、通りの向こうのコンビニへ向かった。《…略…》「あんたの気持ちだけで、その人のこと縛りつけたらいけんやろ」 たった今、珠代に言われた言葉が、地面に残る足跡と一緒についてくる。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
言葉が鼓膜の網の目を通り抜けられないまま、いつまでも耳の途中で淀んでいる
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
このカテゴリを全部見る
「記憶」カテゴリからランダム5
まるでこだまのように僕の心でしばらくのあいだ響いていた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
身体の内側が外側にめくれ返っていくような特異な感覚に襲われる。するとあの路地のにおいがする。埃っぽいアスファルトのにおい、下水のにおい、ひねこびた植物と土のにおい、猫の尿のにおい。ピアスを最後につけたあの最後の夜のにおいが、部屋にこびりついた煙草のにおいと陣治の体臭をつきぬけて十和子の鼻孔に届く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
思い出せないのだ。僕の頭にはつぶつぶのような空白が生じている。
村上春樹 / 遠い太鼓 amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
時計の刻むような音が頭の中でする。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
迷い子のように途方にくれた良枝の顔
浅田次郎 / オリヲン座からの招待状「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
メダカを持ってきたことさえあった。水を充たした透明袋を顔の高さまで吊り上げて、まるでメダカにほだされない女などこの世に存在しないといわんばかりに、メダカやぁ、と自信満々に笑いかけてくる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
記憶 の表現の一覧
思考・頭の中の状態 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ