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水と油のように夫婦の間には截然 たるしきりがあって、それも落ちついて、しきりが水平線を保っていればまだしもだが、水と油が双方から働らきかけるのだから家のなかは大地震のように上がったり下がったりする。ここにおいて夫婦雑居はお互の損だと云う事が次第に人間に分ってくる。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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不仲・仲が悪い・犬猿の仲
夫婦
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......ければ自然の勢 夫と衝突する。だから賢妻と名がつく以上は朝から晩まで夫と衝突している。まことに結構な事だが、賢妻を迎えれば迎えるほど双方共苦しみの程度が増してくる。水と油のように夫婦の間には截然 たるしきりがあって、それも落ちついて、しきりが水平線を保っていればまだしもだが、水と油が双方から働らきかけるのだから家のなかは大地震のように上がったり下がったりする。ここにおいて夫婦雑居はお互の損だと云う事が次第に人間に分ってくる。……」 「それで夫婦がわかれるんですか。心配だな」と寒月君が云った。 「わかれる。きっとわかれる。天下の夫婦はみんな分れる。今まではいっしょにいたのが夫婦であっ......
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不仲・仲が悪い・犬猿の仲の表現・描写・類語(人間関係・地位のカテゴリ)の一覧 ランダム5
馬鹿なら人の意見くらい聞けよ」 出会ってからたくさんの時間を一緒に過ごしてきたが、こんな言い方をする人ではなかった。一度できてしまった溝はどんどん広がるものなんだなと思った。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(冷めた夫婦関係)彼女のカサカサした態度や尖った声にはどうしても耐えられない。女って子供ができるとどうしてあんなに乾いてしまうんだろう。産んでしまえばもう人間の雌ではなくなるってわけか
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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夫婦の表現・描写・類語(男性・女性のカテゴリ)の一覧 ランダム5
私は、男女が向かい合っている熱い姿よりも、同じ方向にある何かを、並んで見つめているのを見るのが好きだ。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
お雛様のような御夫婦
中 勘助 / 銀の匙 amazon
押すかさわるかの、いささかの力でピチッとかかってしまう錠のように、圭子は夫の良造とは二十年前何の理窟もなく相寄って一個となり
平林 たい子 / 鬼子母神「筑摩現代文学大系 (41) 平林たい子・円地文子集 地底の歌 こういう女 嘲る 盲中国兵 鬼子母神 私は生きる 花散里 ひもじい月日 くろい紫陽花 男のほね 妖 二世の縁 他」に収録 amazon
蛤(はまぐり)みたいな夫婦
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
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「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
差別する人には私から見ると二種類あって、差別への衝動や欲望を内部に持っている人と、どこかで聞いたことを受け売りして、何も考えずに差別用語を連発しているだけの人だ。
村田 沙耶香「コンビニ人間」に収録 amazon
足の裏に踏みつけた飯粒のような古女房
幸田 露伴 / 連環記 amazon
有島武郎 / 或る女
神さまの悪戯としか言いようのない、不思議な出会いだった。
阿刀田 高 / 狂暴なライオン「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
「男性・女性」カテゴリからランダム5
人なつこい――柔らかな感じ。そして、男のことばを、怖ろしく、異性的にうけて、蠱惑 に反射してくるお八重
吉川英治 / 無宿人国記
私はなんとなく彼から何かを感じていた。昔からだ。野生の匂いのようなものというか、静かな情熱というか、執念深さのようなものだ。それはある種の人にしかわからないセクシーさとして感じられた。
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
美人だし、ぼってりとした唇と、大きく濡れたように見える目は 淫らで官能的だ。だが、服を着た、歩く女性性器そのもの、といった印象がある反面、
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
屋根を支える柱のように自分たちをかばってくれている父親
大仏 次郎 / 宗方姉妹 (1954年) amazon
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