ニセ物(作り話)が本物より人の心を魅きつけるっていうのが小説の世界なんだ。
林 真理子 / エンジェルのペン「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 作品を確認(amazon)
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小説
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小説の表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(小説を書く)戦国時代を背景にした小説……ことに、戦場のシーンを書きつづけているときなどは、威張り返って荒々しい挙動をするそうだし、また〔鬼平氏〕が酒なぞをのんでいるところを書いているときは、二匹の飼猫にもやさしいそうだ。 前にものべたことだが、それだけに一つの仕事から別の仕事へ移るときの気分転換にはまったく苦労する。 理論的に人物を描くことが不得手な私は、できぬまでも、それぞれの人物になりきろうとする。その気分が醸成されるまでは、どうしてもペンがうごいてくれぬ。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
願わくは書くものすべてが生きのいい鮎のようであれ。
三浦 哲郎 / 随筆集 一尾の鮎 amazon
芥川龍之介の言葉を知っているか?『本当らしい小説とは恐らく人生におけるよりも偶然性の少ない小説である』とな
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
(小説の最後まで明かされない部分)我々は最後までミステリアスな疑問符のプールの中に取り残されたままになる。《…略…》カラフルな浮き輪につかまった人々が困った顔つきで、疑問符だらけの広いプールをあてもなく漂っている光景が目に浮かんだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
「プルースト(の「失われた時を求めて」)は読んでいるか?」《…略…》「別の世界というか――私の生きているこの世界から何光年も離れたある小惑星についての、詳細な報告書を読んでいるような感じがするのよ。そこに描かれた情景のひとつひとつを受け入れ、理解することはできる。それもずいぶん鮮やかに克明に。しかしここにある情景とその情景とがうまく結びつけられない。物理的にあまりにも遠く離れているから。だからしばらく読み進むと、前に戻ってまた同じところを読み返すことになる《…略…》なんだか他人の夢を見ているみたいな気がする。感覚の同時的な共有はある。でも同時であるというのがどういうことなのかが把握できないの。感覚はとても近くにあるのに、実際の距離はひどく離れている」
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
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(ねずみの彫刻を彫る)彫刻刀をふるってネズミを木の塊の中から取り出す。木の塊の中に閉じこめられていた架空のネズミを解放する。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
漁夫達はすっかり身支度をし、股 までのゴム靴をはいたまま
小林多喜二 / 蟹工船
ダブルベッドには、濃紺のベッドカバーが掛けられていた。まるで、誰も眠ったことなどないかのように、それには皺ひとつなかった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
この絵の前に何時間でも立っていたい、そんな気分にさせてくれる絵でした。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
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