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講談は一行も書けない。トタン屋根にそうぞうしくあたる雨脚に、頭はこっぱみじんに破れそうなり。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:97% 作品を確認(青空文庫)
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騒音
アイデアが出ない・生みの苦しみ
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前後の文章を含んだ引用
......湧いて来ない。 行きくれた、この貧しい老夫婦の寝姿を横にしては胸もつまってしまう。壁ぎわに電気を吊りかえて、小さい茶餉台に向う。 二三頁も詩ばかり書きつらねて、講談は一行も書けない。トタン屋根にそうぞうしくあたる雨脚に、頭はこっぱみじんに破れそうなり。運命尽きぬオタアロオなり。 お前もわしも男運がないと云った母の言葉を想い出して、ふっと「男運」と云う小説らしきものを書いてみたき気持ちがするけれども、それももの......
単語の意味
雨脚・雨足(あまあし)
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ビールが出てくるまでに十分かかった。僕はそのあいだ椅子の肘かけの上で頰杖をついて目を閉じていた。何も思いつかなかった。目を閉じていると、何百人もの小人がほうきで頭の中を掃いているような音がした。いつまでたっても彼らは掃きつづけていた。ちりとりを使うことを誰も思いつかないのだ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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その浪音は、私の耳に、手放しに泣き叫んでいるようにも、また手放しに哄笑しているようにも、かわるがわるに聞えてくるのです。
阿部 知二 / 黒い影 (1950年) amazon
あんまり静かなので、耳の中がしんしんと鳴る。
林芙美子 / 新版 放浪記
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千里眼のように思い浮かんで来る
梶井基次郎 / 桜の樹の下には
息をのんで画面に 釘 づけになっている
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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