TOP > 風景表現 > 水面・水中・水辺 > 凪・静かな海
上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:63% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
凪・静かな海
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......積んだ雪を摘まんで、手のひらで擦 り合わせて、指に粘りついた飯粒を落とした。そして配縄 の引き上げにかかった。 西に舂 きだすと日あしはどんどん歩みを早める。おまけに上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして、その上を霰 まじりの粉雪がさーっと来ては過ぎ、過ぎては来る。君たちは手袋を脱ぎ去った手をまっかにしながら、氷点以下の水でぐっしょりぬれた配縄をその一端からたぐり......
単語の意味
妙(みょう)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
ここに意味を表示
凪・静かな海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
まっ青な平らな平らな湖水の上に立ってゐることに気がつきました。けれどもそれは湖水だったのでせうか。いゝえ、水ぢゃなかったのです。硬かったのです。冷たかったのです、なめらかだったのです。それは実に青い宝石の板でした。
宮沢賢治 / ひかりの素足
朝凪が波を消し海は太古のような静かな威厳に満ちている。
檀 一雄 / 花筐「花筐―はなかたみ 檀一雄短編集 (1969年)」に収録 amazon
ほとんど風のない午後。どこまでも拡がる水色の透明なビニールのようになった水面
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
フ糊でも溶かしたようにトロッとしている海
小林多喜二 / 蟹工船
このカテゴリを全部見る
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
くたびれたように海が黙る
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
鷗はちぎれ雲のようにマストにひっかかって飛ぶ。
サトウ ハチロー / 夢多き街―抒情詩と随筆 (1947年) amazon
白い 牙 のような波の歯をむきだしている冷たい海
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
水面・水中・水辺 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ