なんでも小豆は、煮ると皮がやぶれてしまうので武士はそれが切腹につながると云っていやがったということだ。そんな折、皮がやぶけない金時ささげをつかって、砂糖煮の豆菓子をはじめて考案したひとがいた。東京は日本橋西河岸の菓子商、栄太楼細田安兵衛がその人。安政三年(一八五六年)の頃のことである。この豆菓子は、遠州浜松の名物である浜名納豆をもじって、甘名納豆と名づけられ、大層な評判をとったという。それがいつしか、甘納豆となった。今では、小豆でも何でも、切腹させないで上手に炊いている。
やまがた ひろゆき / お菓子の話 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
甘納豆
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
ここに意味を表示
甘納豆の味、おいしさを伝える表現・描写(和菓子のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「和菓子」カテゴリからランダム5
こんな涼しげな菓子は、一千年の舌を持つ京都からでなければ生まれないだろう。
小島 政二郎 / 吟味手帳 amazon
同じカテゴリの表現一覧
和菓子 の味・おいしさの表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ