そのかたちは影絵のようだった。なめらかに闇に生きる、私とは違う種類の生き物のようだった。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:50% 作品を確認(amazon)
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シルエット・影絵
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......いよ。」 私は言った。「でも、あなたに言ってないことがあるの。大事なことで。」「言ってみな。」 私は言った。 とかげは黙った。そして壁を見つめ、深く呼吸をした。そのかたちは影絵のようだった。なめらかに闇に生きる、私とは違う種類の生き物のようだった。「私、目が見えない期間があったって言ったでしょう?」 とかげは言った。そのことだとは思っていた、と私は言った。「私が5歳のとき、うちに気が狂った人が突然入ってき......
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部屋に戻 った。 そこには寝床のそばに洋服を着た一人 の男が立っていた。激しい外光から暗い部屋 のほうに目を向けた葉子には、ただまっ黒な立ち姿が見えるばかりでだれとも見分けがつかなかった。
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