髪にはさか毛をたてて、まるでまんじゅうのような耳かくしにゆう。耳がかゆくて気持ちが悪い。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
髪型
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......音がしている。皆は起き出してそれぞれ旅人の身づくろい。私は窓を開けて屋根の雪をつかんで顔を洗った。レートクリームをつけて、水紅を頬へ日の丸のようになすりつける。髪にはさか毛をたてて、まるでまんじゅうのような耳かくしにゆう。耳がかゆくて気持ちが悪い。 烏 が啼 いている。省線がごうごうと響いている。朝の旭町 はまるでどろんこのびちゃびちゃな街だ。それでも、みんな生きていて、旅立ちを考えている貧しい街。 私のそばに......
単語の意味
耳隠し(みみかくし)
耳隠し・・・女性の髪型のひとつ。髪にウェーブをつけて、額から両サイドの髪に流し、両耳を覆い隠し、毛先を後頭部にまとめた束髪。大正末期に流行した。
ここに意味を表示
髪型の表現・描写・類語(髪のカテゴリ)の一覧 ランダム5
桃割れに結って貰う。安いかもじなので、どうにも工合が悪く、眉も眼尻も吊 りあがるほどだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「髪」カテゴリからランダム5
紺色のハーフコートの上にもつれるようにたれた髪は、彼女の豊かな背を飾っていた。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
雲脂の落ちそうな長髪
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
髪 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ