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湯気が屏風 のように立騰って
梶井基次郎 / 泥濘 ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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水蒸気・湯気
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前後の文章を含んだ引用
......ったような透明で、自分は軽い眩暈 を感じる。 「あれはどこへ歩いてゆくのだろう」と漠とした不安が自分に起りはじめた。…… 路に沿うた竹藪 の前の小溝 へは銭湯で落す湯が流れて来ている。湯気が屏風 のように立騰っていて匂いが鼻を撲 った――自分はしみじみした自分に帰っていた。風呂屋の隣りの天ぷら屋はまだ起きていた。自分は自分の下宿の方へ暗い路を入って行った。
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陽光の中を行く私の体からは絶えず水蒸気が 騰り続けた。手から、髪から、軍衣から、 火焔 のように立って、背後に 棚引いた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
鉄びんから立つ湯気 が電燈の光の中に多様な渦紋 を描いては消え描いては消えする
有島武郎 / 或る女
湯気が日光の中で小さな無数の粒になってモヤモヤと動いている。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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(まとわりつく)逼 るでもなく離れるでもなく、葉子の心にまつわり付いた。
有島武郎 / 或る女
(若い男女が)雉子 の雌 雄 が舞ったように、パラパラと沢の方へ逃げだした。
吉川英治 / 増長天王
窓から、通風路から(、略)風のように忍び込んだ。
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
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