(恋人と付き合い始めたが期待外れにときめかない)邦彦との関係に対して、浮き立つものを感じられなくなっていた。 期待に胸を膨らませて観に行った映画が、タイトルが映し出された時こそ感動が押し寄せてきたものの、上映時間が進むにつれ、「あれ?」と退屈を覚えずにいられなくなり、「いや、これから面白くなるはずだ」「だって、いい監督だもの」と自分に言い聞かせ、挽回を期待し、けれどそれでも気に入らない点ばかりが増していくような感覚だ。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク ページ位置:50% 作品を確認(amazon)
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失恋・恋人と別れる
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前後の文章を含んだ引用
...... 若い男女 笹塚朱美は、前に座る邦彦が、職場での出来事をとうとうと話すのを聞きながら、自分の気持ちがまるで弾まないのを感じていた。 話に興味がないわけではない。邦彦との関係に対して、浮き立つものを感じられなくなっていた。 期待に胸を膨らませて観に行った映画が、タイトルが映し出された時こそ感動が押し寄せてきたものの、上映時間が進むにつれ、「あれ?」と退屈を覚えずにいられなくなり、「いや、これから面白くなるはずだ」「だって、いい監督だもの」と自分に言い聞かせ、挽回を期待し、けれどそれでも気に入らない点ばかりが増していくような感覚だ。 ファミリーレストランの店員と客として親しくなり、交際をはじめ、一年半が経った。途中で邦彦は就職し、笹塚朱美は学校の単位取得や教員採用試験のためのあれやこれやで......
単語の意味
覚えず(おぼえず)
浮き立つ(うきたつ)
胸(むね)
覚えず・・・知らないうちに。意識しない間に。知らず知らずに。
浮き立つ・・・1.嬉しくて落ち着かない状態になる。そわそわする。
2.周囲のものとの違いがハッキリする。目立つようになる。きわ立つ。
2.周囲のものとの違いがハッキリする。目立つようになる。きわ立つ。
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恋愛に破れた時は、生きる自信がなくなってしまったような気持ちでした。
林芙美子 / 新版 放浪記
恋をしたかったのだ。それも最適な場所で、最適な男と恋をしたかったのだ。京都は久仁子の好みに合い、高志は久仁子の好みに合った。なにもかもできすぎの舞台装置だったと、今さらながらため息がもれる。 その時だ。久仁子は耳をすませた。遠いどこかで、芝居が終る拍子木が聞こえたような気がしたのだ。
林 真理子 / 京都「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
雨晴れて簑(みの)を脱ぎ、水尽きて舟を棄つるような気分で女に別れて
幸田 露伴 / 連環記 amazon
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