道の左手から気まぐれな風がやってきて、積もった落葉にさざ波をたてながら右手に去っていった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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草木のざわめき
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前後の文章を含んだ引用
......とか持ちこたえていた。彼女は登山靴の紐をなおし、僕は手すりに腰かけて煙草を吸った。下流の方から滝の音が聞こえた。音からするとそれほど大きな滝ではなさそうだった。道の左手から気まぐれな風がやってきて、積もった落葉にさざ波をたてながら右手に去っていった。 煙草を吸い終って靴底で踏み消す時に、そばにもう一本のべつの吸殻をみつけた。僕はそれを拾いあげてくわしく調べてみた。踏みつぶされたセブンスターだった。湿り気がな......
単語の意味
左手(ひだりて)
右手(みぎて)
左手・・・1.左の手。 ⇔ 右手(みぎて)。
2.左の方向。左側。
2.左の方向。左側。
右手・・・1.右の手。 ⇔ 左手(ひだりて)。
2.右の方向。右側。
2.右の方向。右側。
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風に靡いて擦れ合う葉の囀(さえず)りが、樹々が笑っているように聞こえる
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
植え込みが臆病な動物の群れのようにざわめく
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
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靴音がブツブツと点線のようにつながりながら、玄関を出て、道路の向こうへ伸びていく
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
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底の水苔を味噌汁のように煽(おだ)てて、幽かな色の、小さな鮒子がむらむらと浮き上る。
鈴木 三重吉 / 千鳥 amazon
振り乱れる大きな柳の緑が、人も車も途絶えた灰色の道端にぽつんと佇んでいる少年を、いまにも 絡み込んでしまいそうに思えた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
木の枝のしなう音が、人間の呼吸みたいに強弱となって繰り返される
富岡 多恵子 / 砂に風 amazon
(苔は)枯葉のようにかさかさしていた。
後藤 明生 / 吉野大夫 amazon
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